
速い曲が大好きなS君(小3)。
今日から《ツェルニー30番》に進みます。

これまでは《ピアノの練習ABC》で
テクニックを磨いてきました。
そのメロディックな練習曲集から
うって変わり
《ツェルニー30番》では
機械的に、指を速く動かすことが
求められます。

その機械的な動きの中に浮かびあがる
美しいハーモニーやメロディにも
耳をすませつつ演奏することは
難しいけれどやりがいがあります。

新しい楽譜をめくるときは
ワクワクした気持ちになります。
私自身そうですし、生徒のみなさんからも
毎回ワクワク感が伝わってきます。
〝弾けそうかな?〟
〝なんか楽しそう!〟
めくりながらたくさんの思いが
混ざっていきます。

S君も御多分にもれず
熱心に1番の譜面をながめていました。
「家で練習してきてね!」
と言おうと思った矢先・・・
突然両手で弾きはじめました。

家に帰るまで待ちきれなかったようです。
1度通して弾いて満足そうなS君。
その後、目標のテンポを決め
練習のポイントなどを伝えました。

《ツェルニー30番》全曲を弾きこなすには
多大な時間と努力が必要ですが
一曲一曲しっかり向きあって
テクニックの土台を積みあげてほしいと
思っています。