
ピアノを習い始めて4か月のIちゃん(年長)。
〝ぴあのどりーむ3〟のテキストに
進んでからは、毎週のように
新しい記号と出会っています。
毎回、初めて見る記号にうれしそうな
Iちゃん。
私もいっしょに、ワクワクした気分を
味わっています。


今回のレッスンでは、初めての強弱記号
p(ピアノ・弱く)とf(フォルテ・強く)。
そして♯(シャープ)と盛りだくさん。
まずはpとfを思い切り表現。
その後、♯を簡単に説明して
ファの♯を弾いて、初めての響きに
耳を澄ませました。


初めての記号を理解できて
大満足のはずでしたが・・・
なぜか、困ったような表情のIちゃん。
「シャープがない」
と、何度もつぶやいています。
お母さまも私も意味が分からず
まさかお家のピアノに
黒鍵がないはずはないし・・・
と、思いをめぐらせていると、今度は
「ミのシャープがない」
と言いはじめました。

そこでピンときました。
Iちゃんが言いたかったのは
〝ミの右側には、黒鍵がないので
シャープが弾けない〟
ということのようでした。
ただ、それを理解してもらうには
半音という概念を、説明しなければ
なりません。
「少し難しいけど聞いてね」
と前置きしてから、じっくりと半音について
説明し、さらにミの♯はどこを弾くのかも
教えました。

疑問が理解に変わり、安心した表情のIちゃん。
これからは、どの音に♯が付いても
自信を持って弾けそうです。
疑問をそのままにせず、きちんと口に出して
伝えることができるIちゃんは
大変素晴らしいと思います。
これからも、分からないことや
疑問に思うことは、どんどん質問して
音楽の理解を深めてほしいと思っています。