5月に入り、陽気な日が続くと
〝春眠暁を覚えず〟
中学生のころに習った漢文が
頭をよぎります。
睡眠に関しては、音楽の中にも
〝子守歌〟というジャンルが
用意されています。

やさしいお母さん、お父さんの歌声は
自然と赤ちゃんを、眠りにさそいます。
私も、かつて自分の子供に
子守歌をうたっていたことを、思い出します。
わが子に、子守歌をうたってあげる期間は
そんなに長くはなく
今思えば、幸せなひとときでした。
世界には、さまざまな国の
多様なスタイルの子守歌がありますが
どれも親が子を思う気持ちに
満ちあふれています。

実は、子供向けのピアノ曲の中にも
子守歌は多数あります。
どれも優美なメロディで、イメージしやすく
子供たちの感性を、刺激するものばかりです。
今回は、実際にレッスンに
取り入れている曲や
これから弾かせてみたい子守歌を
古いものから最近のものまで
集めてみました。

◾️「子守歌」 カバレフスキー作曲
不思議の国に、迷いこんだようなメロディは
ステキな夢を見せてくれそうです。

◾️「子守歌」 シューマン作曲
その温かいメロディは、聴く人を
幸せな気持ちにさせてくれます。
やさしいメロディと
シューマンらしい、おしゃれなハーモニーは
心が疲れて癒されたいときに
聴いてみたくなります。

◾️「子守歌」 マイカパル作曲
8分の6拍子ならではの、自然のゆらぎが
まるで、やさしくゆりかごに
揺られているように感じます。
揺れるたびにまぶたが重くなって
いきそうです。

◾️「こもりうた」 なかにしあかね作曲
こちらも8分の6拍子。
揺れるようなリズムにのって
物哀しいメロディが流れていきます。
ドラマティックなクライマックスに
心惹かれます。

◾️「南の海の子守唄」 グレンダ・オースティン作曲
このおしゃれな子守歌は
少し大人の雰囲気で
赤ちゃんに聴かせるというより
大人のための子守歌のようです。

◾️「子守歌」 平吉毅州作曲
色彩感豊かな、〝平吉毅州ワールド〟
独特のハーモニーは、眠るのを忘れて
思わず聴き入ってしまいそうです・・・・。

時には、ゆったりとした
心地よい響きにつつまれて
春の昼下がり、まどろんでみるのも
悪くないかもしれません。