今回から数回にわけて、
現代っ子の感覚にマッチした
弾いて、聴いて楽しめる
新しい〝ピアノ発表会用の曲〟を
ご紹介します。
私が、レッスンを開始した当時(昭和のころ)は
発表会用の、小さなこども向けの曲は
限られていて
基本的な和音が連ねられた
単調なものが、大半をしめていました。
発表会の選曲をするたびに
「こどもの小さな手で弾けて
心に残るような名曲があればいいのに・・・」
と、ずっと思い続けていました。

が、時代は変わり、近年邦人作曲家による
多くのステキな曲集が
続々と出版されていて
今では、逆に
「どれを弾かせよう?」
と、迷うほど。
特に、カワイ出版のものは
内容が充実していて
以前から注目しています。

私も、発表会用に少しずつ
買いそろえています。
その中から、シリーズでそろえた曲集の
すばらしさをお伝えします。

全8冊からなる
「こどもの発表会・コンクール用ピアノ曲集」
は、なによりもこどもたちが自然に
感情移入できる点で、すぐれています。
まず、自由なタイトルに
「どんな曲かな?」
「弾いてみたいな!」
と、ひきつけられます。
実際弾いてみると
思わず、からだを動かしたくなるような
躍動的なリズムがあったり
心に染み入る、美しいハーモニーがあったり
と、短い中にこどもたちの心を
魅了するエッセンスが
たくさん散りばめられています。

第1回目は、その中の1冊
「木洩れ日のエチュード」から
おすすめの3曲を、ご紹介します。

◾️アリさんのたいそう(作曲 大野愛)◾️
アリさんがたいそうする姿は
想像するだけで、かわいくて
ほほえましい気持ちになります。

◾️とんがり帽のダンス(作曲 大野愛)◾️
とんがり帽をかぶった魔法使い。
魔法の練習はうまくいったかな?
休符の緊張感を感じて演奏します。

◾️連弾 そよ風は歌う(作曲 森山智宏)◾️
2つのパートの会話でスタート。
両パートが重なる部分は
きれいなハーモニーがうまれます。
録音した伴奏に合わせる、1人連弾(?)は
rit.のタイミングを合わせるのが大変でした!
