先日のレッスンでのこと。
中学2年生のRちゃんに、練習予定の
ショパン作曲「ワルツイ短調」(遺作)の
楽譜を渡しました。
弾く前に、じっと楽譜をながめていた
Rちゃん。
「この曲アウフタクトなのに
最後の小節に3拍ある!」
と、気づいたことを教えてくれました。



【アウフタクト】とは・・・・
1拍目以外で、楽曲を開始することです。
通常アウフタクト始まりの曲は
最終小節で拍数を調整して
帳尻を合わせます


楽典に興味津々のRちゃんは
常々、楽譜上で気づいたことや
疑問に思ったことを、話してくれることが
多く、私もできる限り一緒に考えたり
説明したりするようにしています。

今回、指摘されたことは
私も目からウロコで、そんな曲があるとは
気づいていませんでした。
というか、アウフタクトの曲を
演奏することはあっても
いちいち確認しないという方が
正しいかもしれません。

さすがRちゃん!
細かいことも 見逃しません。
その時は、とりあえず
「ロマン期あたりから
ルールが変わったのかもしれないね・・・」
ということで、なんとなく落ち着きましたが
やはり、本当のところが気になり
調べてみました。

同じように疑問に思っている人は
意外に多かったのですが
残念ながら、きちんとした答えは
見つかりませんでした。
考え方の多くは

◾️本当は開始前に休符があり
◾️それが省いてあるだけなので
◾️最終小節は拍子通りでよい

というものでした。
〝暗黙の了解〟というところでしょうか?

中には

◾️最終小節の拍を減らさないのは
◾️ルール違反だ

という、強気の意見もあり驚きました。

結局私の中では

◾️アウフタクトに関しては
◾️ルールはあるが絶対ではない

ということに落ち着きました。

調査結果を、次回のレッスンで
さっそく報告し、Rちゃんの疑問を
ひとつ解決したいと思います。